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  • 執筆者の写真ネカフェ難民シンイチ

麗しの実験まんが誌たち②


・銀星倶楽部  ペヨトル工房



 「銀星倶楽部」は、84年にペヨトル工房から、カルトまんが雑誌「夜想」の別冊として創刊されました。

 連載陣は、丸尾末広、花輪和一、吉田光彦といった先生方で、芸術性の高いマニアックな作家を揃えた雑誌でした。80年代を迎えニューアカブームが到来。「ガロ」に続くアンダーグラウンドな劇画は、現代思想的な視線で読まれることも少なくなかった。(耽美ともいう)

同雑誌に掲載されている評論の数々は、そうした時代を象徴していると言えます。




・ばく  84/日本文芸社



「カスタムコミック」休刊後、作品発表の場を「漫画ゴラク」(日本文芸社)に持っていた、つげ義春を中心に個性の強い漫画家たちを集めた雑誌(84年/日本文芸社)。「カスタムコミック」(日本文芸社)時代の編集者、夜久につげ義春は原稿を見せた。

創刊号では、つげ義春、つげ忠男や花輪和一、畑中純、杉浦日向子、近藤ようこ、やまだ紫など ガロの流れを引く先生方が筆を握っています。

 つげ義春の「散歩の日々」に登場するH君は、同じ街に住む畑中純先生であり、表紙も11号まで畑中純が担当。

12号から林静一先生。15号でつげ義春先生の不安神経症の症状の悪化に伴い休刊となってしまいます。




・電光画報  86/ビレッジプレス



 71年から87年にかけて近畿圏で刊行された、「日本で最初の情報誌」プレイガイドジャーナル。同誌を刊行したプレイガイドジャーナル社が85年に経営権を譲り渡したのち、元社長・村元武氏が創設したビレッジプレス社から刊行されたのが「電光画報」です。

 ニューウェーブまんが誌「漫金超」のチャンネル・ゼロが手がけたということもあり、ひさうちみちお、いしいひさいち、川崎ゆきお、など関西の先生方でが中心メンバーとなったいました。同誌にていしかわじゅん先生は、ギャグではなくシリアスもの「スノウ外伝 夏ー通過儀礼」を書いています。2号目以降の消息は不明。




・幻燈/アックス/架空



 最後に紹介するのは、伝説の雑誌「ガロ」的な匂いを残しつつ刊行されている90年代以降の雑誌です。


 「幻燈」は98年、北冬書房より刊行。「夜行」が20号で休刊した後、その後継誌として刊行された雑誌です。つげ義春、つげ忠男、安部慎一、鈴木翁二といった先生方の作品も、掲載されています。


 「アックス」は、98年より青林堂より元「ガロ」編集部が分離し、創設された青林工芸社より刊行されている雑誌です。白土三平、丸尾末広、駕籠真太郎、佐伯俊男などの特集が行われるほか、みうらじゅん、根本敬ら先生方による特集が組まれることも多いです。


 「架空」は、06年、同人サークルセミ書房から「幻燈」の作家西野空男、斎藤種魚、木下竜一らとともに創刊。




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